キッズサンガを開催されるにあたり、頭を悩ますのが「キッズサンガへのきっかけづくり」ということ。そこでこんなやり方でキッズサンガのアプローチをしているお寺を、今回は紹介したいと思います。
〜地域活動に合わせてみました編〜
近くの児童館で「子ども祭り」が開催され、そのお手伝いをした子ども達(小学校1年〜4年生)の中から希望のお子さんに「1日一休さん体験」をさせたいと児童館の館長さんからお寺に提案があり、そこで地域の子ども達にお寺を気軽に知ってもらう良い機会だと思い開催しました。
まず初めにお勤めをし、本堂・内陣の説明の後、内陣に上り、大きんや節拆を実際に一人ずつ叩いて体験してもらいました。本堂内での子ども達の関心は、私達が想像したのとは違い、裏に置いてあった法名を見つけ「これは何ですか?」とか、本堂内にある山号額や、寄付してくださった方々の名前が書かれている寄付額に興味を持ったようです。
引き続き洋間に移り、パネルシアターで「くもの糸」を坊守・若坊守が披露し、皆さんで抹茶を立てた後、自由に質問してもらいました。質問の一部ですが紹介したいと思います。
- なぜ誰も死んでないのにお経をあげるのですか?
- お寺の宝物はなんですか?
- 死んだら地獄に行くの?
- 首から掛けているもの(輪袈裟)はなんですか?
- 修行はどんなことをしますか?
素直な質問が色々出ました。子ども達の真剣なまなざしに、冷や汗をかきながら解答にとても苦労しましたが、日頃のお寺に対する疑問を知ることが出来、大変勉強になりました。
その後は今日の感想を一人一人貰いながら、1時間半の「1日一休さん体験」を無事に終了。後日、参加したお子さんのお母さんより児童館に電話があり、普段あまり家で話をしない子が、目を輝かせながら今日の体験を話してくれたそうです。
今後も地域の子ども達とふれあい、気軽に子ども達が集まってくるようなそんなお寺にしていきたいと思います。(世田谷組 善宗寺)
〜既存のお寺の行事に合わせてみました編〜
善然寺恒例の「蕎麦うち会」は4年前から始まり、月に2回開催しています。ご家族やご近所の方へも振舞うほど皆さん腕をあげられました。そこで「蕎麦うち会」を縁として、気楽に子ども達がお寺へ遊びに来てもらおうと、ご門徒やご近所のお子さんに声をかけたところ2名の参加がありました。
みんなで阿弥陀さまに手を合わせて、いざスタートです。水を少し入れながら蕎麦粉をかき混ぜ、こねるのが子どもには遊びの延長のようで面白そうでした。
蕎麦切りは、包丁が大きいので大人に切ってもらい、出来上がりはお家で家族揃ってゆっくりお蕎麦を味わってもらいました。これからも春・夏休みなどを利用し、「蕎麦うちキッズサンガ」をご門徒に協力して頂きながら、大人も子どもも一緒に楽しもうと思っています。(神奈川組 善然寺)
地域活動の1つとして開催、そしてお寺の既存の行事に子ども達を呼ぶ。ちょっとしたきっかけではじめられるキッズサンガです。それぞれのお寺のやり方で、子ども達に出来ることを気楽にはじめてみませんか。