キッズサンガを開催するにあたり、一番苦労されるのが「子どもを集める」ことです。そこで、募集に苦労しながら開催された芝組長徳寺さん、千葉組天真寺さんにお話を聞きました。
〜どのように子どもたちを集めましたか?〜
寺報で「キッズサンガ」の思いを記事にし、チラシを作り、お彼岸の期間には積極的にお子さんに声をかけるということからはじめてみました。「一人からでもはじめよう」という思いで「キッズサンガ」と名前を冠した行事を「夏休みお泊り会」という形で行いました。そんな中、早くに「参加したい」という姉妹がいたので、開催が現実的になったのが大きかったです。(芝組長徳寺)
20年ぶりの子ども対象の企画のため、心配なことばかりでした。何よりも「子どもたちが集まってくれるだろうか」ということです。寺報やホームページでご案内をしましたが、あまり反応がありません。結局お子さんやお孫さんのいるご門徒さんや友人に声をかけて、13人の子どもたちが集まってくれました。でも、開始するまで何人参加していただけるか分からず、ヒヤヒヤもの。やはり、直接声をかけることが大切なようです。(千葉組天真寺)
〜どのような内容のキッズサンガでしたか?〜
「夏休みお泊り会」を開催しました。一泊というのはハードルが高いようですが、「お泊り」自体が最大のイベントになるので、日帰りで何か企画するよりもむしろ気が楽でした。さらに多摩組のサマーキャンプに数年前から参加していましたので、そのキャンプの前日に自坊での「夏休みお泊り会」を行い、希望者はサマーキャンプにも参加できるという形にしました。最終的に参加者は2名でキャンプにも参加してくれました。
参加人数は少なかったですが反対に良かったと思っています。それは、実績ができて気分的に次回が開催しやすくなりました。またキッズサンガという名前が今回の経験でご門徒さんに宣伝できたこと。そして何よりも「来年も来たい」という声が聞けたことです。小さくても大きな一歩だったと思います。(芝組長徳寺)
今回のメインは、農園体験と取れたて野菜でのバーベキューです。今春境内ではじめたばかりの「天真寺ふれあい農園」で、キュウリやトマト、人参、枝豆を子どもたちに収穫してもらいました。ほとんどの子どもたちにとって、初めての農園体験です。最初はおっかなびっくりでしたが、次第に慣れてくると作業を楽しみながら、抱えきれないほどの野菜を収穫してくれました。プログラムは阿弥陀さまへのお参りにはじまり、野外学習(近くの馬を見学)、竹コップ作り、地域ボランティア団体によるマジックショー、スイカ割り、そして夜は花火で終了。この度は、企画から準備、当日の進行まで、壮年会・婦人会の方々がお世話をして下さいました。皆さんのおかげで、ご門徒さんと子どもたちが世代を超えて一緒に楽しみ、忘れられない夏休みの思い出となりました。「『またお寺に行きたい』と孫が言ってたよ」とうれしい感想に、来年も続けようと話しています。(千葉組天真寺)
キッズサンガは多くの子どもたちに阿弥陀さまと出遇っていただけるご縁づくりです。これは、参加者が多ければ良いというものでもありません。一人でも参加してくれる子どもがいればそれは立派なキッズサンガなのです。
今後、教区報にて様々なキッズサンガの取り組みを紹介していきたいと思います。またこれから開催してみようと思われるご寺院さま、キッズサンガの相談役にはアドバイザー、そして各組にはサポーターがおりますのでお気軽にご相談下さい。